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2019年12月3日
12月の臨時休診日はありません。
年末年始のお知らせ
年末は12/30の午前中まで。
年始は1/4より診察します。
今回は、子犬の社会化について書きたいと思います。
子犬には、社会化期と呼ばれる期間があり、生後3〜12週齢(遅くとも16週齢まで)がそれにあたります。
この時期は、何にでも興味を示し、いろいろな体験や刺激に慣れやすい時期となります。
また、この時期にいい思いをすると、好きなこととなりますが、嫌な思いをすると、嫌いなこととインプットされてしまいます。
子犬の販売は8週齢ごろからですので、多くの子犬は社会化期に新しい家庭に来ることになり、新しい環境にも割と早くに慣れる、ということになります。
また、病院に初めて来るのもこの時期になります。
1回目のワクチンが8週齢ごろ、2回目のワクチンが12週齢ごろですので、「ワクチン打ってください」とみなさん来られます。
ここでワクチンを打って、痛い思いをすると、犬はこう思います。
病院=痛い思いをした=嫌なところ
特に、診察台の上を嫌うようになります。
実際、うちに来ているほとんどの犬はそうです。
ところが、とある病院では、犬はみんな病院が大好きで喜んで診察室に入ってくるそうです。
犬にもストレスがかからず、飼い主さんも嫌がる犬を引っ張って来なくて済む。
いいですよね。
そんな病院にしたいな、と思いました。
今、月に1回、そのための勉強会に行っています。
そこで学んだことから、少しずつ実戦していきたいと思っています。
最近、新たに取り組んでいることとして、
・病院に慣れてくれるように、診察台の上でおやつをやる
・病院に慣れるまで、ワクチンは打たない
・ワクチンを打つ時もおやつを食べている時など、気を紛らせながら打つ
・嫌なことがあっても、診察台の上で、機嫌を直してから帰ってもらう
子犬がメインですが、成犬でも、食べてくれそうな子にはおやつをやるようにしています。
実際に、取り組みを開始してから、病院を喜んでくれている子が少しずつ、増えてきています。
こんな子を増やしていきたいと考えていますが、子犬でも、もともと恐がりの子などは思っているように慣れてくれず、思うようにはいきません。
また、成犬での対応をどうするかなど、いろいろと課題は多いです。
この取り組みに当たって、病院から飼い主さんへお願いがあります。
子犬を飼ったら、ワクチンの前に、病院に連れてきて欲しいのです。
病院に慣れるのに、少なくとも2,3回はかかります。
また、アレルギーがあって特定のおやつしか食べられない子などはおやつを持ってきていただけると助かります。
以上、思ったより長くなってしまいましたが、一人でも多くの飼い主がこれを読み、賛同していただけると嬉しいと思います。
今月のにゃんこ君です。
寒くなってきたので、こたつが一番だニャー!
だいたいは外にいますが、時々、中にも入りますw
愛媛県新居浜市
寺町動物病院
寺町 光成