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2021年3月2日
3月の臨時休診日はありません。
三寒四温で、徐々に暖かくなっています。
暖かい日の日中は、暑いくらいになっていますよね。
そのせいでしょうか、先日、マダニがついたと、犬がやってきました。
2月でマダニを見たのは初めてですが、暖かい日はもう活動しているようです。
当院では、ノミ・マダニ予防は3〜11月までお勧めしております。
散歩によく行く子、草むらに行く子、など心配な方は予防がお勧めです。
また、花粉がすごいですよね。
自分も花粉症なので、飲み薬と鼻のスプレーでなんとか乗り切ってる状況です。
よく聞かれるのが、犬や猫に花粉症はありますか?と。
おそらくあるのでしょうが、人間よりは圧倒的に少ないと思われます。
それでも、いつも春になるとくしゃみが多い、皮膚の調子が悪化する、などの子は、花粉に対するアレルギーかもしれませんね。
今月は、食物アレルギーについて書こうと思います。
食物アレルギーは原因のアレルゲン(例えば牛肉)を食べた時に皮膚の痒みや、嘔吐・下痢を引き起こす病態を言います。
嘔吐や下痢は食べてから1〜3日程度で症状が出るのに対し、皮膚の痒みは1〜2週間程度と遅れて症状が出ることが多いです。
皮膚病変の出る場所は、目の周り、口周り、肛門周り、背中、耳などが出やすいです。
治療法についてです。
アレルゲンを含まない食事を与えることで改善します。
やり方は大きく二つに分かれます。
1.アレルゲンの検査をする。
血液で、どんな物質に対してアレルギー反応が起こっているのか、検査ができます。
その結果を踏まえて、食事を変えていきます。
<メリット>
・アレルギー物質がわかっているので、効果的な治療を早くに始められる。
<デメリット>
・検査が高価である。
・症状があまりない場合は結果が出にくいことがある。
2.除去食試験を行う。
血液検査はせずに、実際に治療用のフードをやってみる、という実験に近いやり方です。
フードは加水分解食と新奇蛋白食がありますが、最近の傾向では、新奇蛋白食を用いることが多いです。
新奇蛋白食とは、食べたことのない蛋白で作られた食事(もしくは、今食べているものと違う蛋白で構成された食事)ということです。
もちろん、フードだけではなく、おやつにまで気を配る必要があります。
皮膚症状なら、そのフードで1〜2ヶ月経過を観察します。
症状が完全に消失→食事アレルギー
症状が一部改善→食事アレルギー+環境アレルギー
全く改善しない→食事が合わないか、環境アレルギーか、別の病気を見直し
と判断していきます。
さらに厳密に言うと、症状が消えた後、もとのフードに戻し、症状が出ることを確認すると食事アレルギーであることが間違いなく立証されます。(負荷試験)
<メリット>
・(うまく合うフードが見つかれば)検査代がいらない。
<デメリット>
・フードが合わなければ、次々にフードを変えて試してみる必要があり、時間と根気を要する。
今月は、にゃんこ君のおしりですw
うまく撮れたので、これにしました。
暖かくなると、動きが良くなりますね。
ベランダで鳥を観察したり、日なたぼっこしたりしています。
愛媛県新居浜市
寺町動物病院
寺町 光成